皆さんこんにちは。
愛知県名古屋市を拠点に、東海三県を中心に建具や家具の製作から取付けまで一貫して手掛けています有限会社 太建です。
和室のリフォームや建具の新調を検討する際に、「障子と襖(ふすま)は具体的に何が違うのか」「自分の部屋にはどちらを選べばいいのか」など、疑問や迷いを抱えている人もいるでしょう。どちらも和室には欠かせない建具ですが、実はその構造や役割には明確な違いがあり、選び方を間違えると部屋の使い勝手や快適性が損なわれることもあります。
この記事では、理想の和室を作りたい方に向けて、建具製作のプロの視点から、障子と襖の違いやそれぞれのメリット・デメリット、リフォーム時の選び方について詳しくご紹介していきます。
新築やリノベーションを検討中の方はもちろん、和室の雰囲気を変えたいと考えている方も、ぜひ参考にしてみてください。
■光と視線で選ぶ役割

日本の家屋に欠かせない「障子」と「襖(ふすま)」ですが、どちらも和室に使われる「引き戸」であるため、その違いを詳しく知らない方も多いかもしれません。しかし、この二つは構造が異なり、得意とする役割が明確に分かれています。部屋のどこに使うか迷ったときは、光をどう取り入れたいか、空間をどう仕切りたいかという「目的」で考えるのが正解です。
・明るさを取り込む障子
障子の最大の役割は「採光」、つまり光を取り入れることです。木枠の片面に和紙(障子紙)を貼る構造になっており、外からの強い日差しを柔らかく拡散させて室内に届けます。直射日光を遮りつつも部屋全体を明るく保てるため、主に窓際や縁側に設置されます。現代の住宅で言えば、レースのカーテンに近い機能を持っていると言えます。
和紙の繊維が光を乱反射させるため、外からの視線を遮ってプライバシーを守りながらも、閉塞感を感じさせないのが大きなメリット(利点)です。一部にガラスを組み込んだタイプなど、デザインの自由度も高い建具です。
・空間を仕切る襖の断熱
一方、襖(ふすま)は「空間を仕切る」ことに特化しています。木製の骨組みの両面に紙や布(襖紙)を何重にも貼り重ねる構造のため、光を通しません。その分、内部に空気の層ができるため、高い断熱性と保温性を発揮します。
隣の部屋や廊下からの冷気を防ぐ間仕切りとして、あるいは押し入れの扉として使われるのが一般的です。また、紙と木で構成されているため、湿気を吸ったり吐いたりする「調湿効果」もあり、湿度の高い日本の気候に適した快適な環境を作ってくれます。
・意外と知らない建具の総称
実は、歴史を紐解くと、平安時代頃までは部屋を仕切る可動式の壁やつい立ての総称として、すべて「障子(しょうじ)」と呼ばれていました。現代で言う襖は、寝室(臥す間)を仕切るための「襖障子」が語源とされています。
現在では、これらドアや引き戸などをまとめて「建具(たてぐ)」と呼びますが、リフォームやDIYの際にカタログを見る際は、それぞれの素材や特性の違いを理解しておくことが重要です。ルーツを知り、適材適所で使い分けることで、より機能的で美しいインテリアを実現できます。
■襖と障子は交換できる?

「暗い和室を明るくしたいから、襖を障子に変えたい」といったリフォームの相談はよくあります。また、その逆のパターンも可能です。しかし、単に建具を入れ替えれば良いというわけではなく、設置されている「枠」の寸法や形状が適合するかどうかを確認する必要があります。無理やりはめ込むと動かなくなることもあるため、注意すべきポイントを解説します。
・枠の溝と厚みの確認
最も重要なのは、建具が走るレールである「敷居(しきい)」と「鴨居(かもい)」の溝のサイズです。一般的に、襖と障子では本体の厚みが異なるケースが多くあります。例えば、襖用の溝に厚みのある障子を入れようとしても、溝の幅が狭くて入らなかったり、二枚の建具が接触して動かなくなったりします。また、溝の深さや間隔も種類によって規格が異なるため、ホームセンターなどで既製品を買う前に、必ず定規でミリ単位の計測を行う必要があります。
・DIYとプロ工事の境目
溝のサイズが合致していれば、自分で交換するDIYも可能です。しかし、古い住宅は経年変化で家自体がわずかに歪んでいることがあり、敷居の高さが左右で数ミリ違うことも珍しくありません。「ネットで買ったけれど、途中で引っかかって閉まらない」という失敗を防ぐためにも、カンナがけなどの微調整に自信がない場合は、プロに依頼するのが無難です。特に枠(レール)自体の工事が必要な場合は、建具屋などの専門業者への相談をおすすめします。
・雰囲気を変えるリフォーム
襖から障子へ変えることで、隣り合うリビングからの光を取り込み、閉塞感のないモダンな和空間を作ることができます。逆に、寝室として使うために障子から遮光性の高い襖にするケースもあります。最近では、一見すると洋風のドアに見えるようなおしゃれなデザインの「戸襖(とぶすま)」なども人気です。ライフスタイルの変化に合わせて建具の種類(タイプ)を選び直すことで、住まいの快適性とインテリア性を大きく向上させることができます。
■張り替え費用の目安

障子や襖は、一度設置すれば終わりではなく、定期的なメンテナンスが必要です。紙が黄ばんだり破れたりしたままでは、部屋全体の印象が悪くなってしまいます。張り替えを業者に依頼する場合、選ぶ「紙のグレード」と「施工方法」によって費用(値段)は大きく変わります。予算と用途に合わせた選び方のポイントを紹介します。
・素材で変わる価格の相場
最も一般的で安価なのは、パルプを主原料とした普通紙や量産品の襖紙です。リーズナブルに張り替えができるため、賃貸物件や小さなお子様がいるご家庭でよく選ばれます。一方、化学繊維を混ぜて強度を高めた「強化紙」や、水拭きができる「プラスチック障子紙」、伝統的な製法の「本鳥の子紙(ほんとりのこし)」などは材料費が高くなります。
初期費用はかかりますが、破れにくく長持ちするため、張り替えの頻度を減らせるという経済的なメリット(利点)があります。
・長持ちさせるメンテナンス
一般的に、障子や襖の張り替え目安は3年から5年程度と言われています。しかし、日当たりの良い場所では紫外線による劣化が早く進むため、早めの対応が必要です。少しの汚れなら消しゴムで落としたり、小さな破れなら補修シールで直したりすることも可能です。
ただ、全体的に茶色く変色したり、枠(桟)自体が黒ずんできたりした場合は、プロによる洗い加工や全面的な張り替えを依頼することで、新品同様の美しさと清潔感を取り戻すことができます。
■建具屋で叶える理想の和室

ホームセンターやネット通販で既製品を買うのとは違い、私たちのような建具屋に依頼する最大の魅力は、「自由なデザイン」と「確かな品質」にあります。「古くなった建具を交換したいけれど、家の歪みで既製品が入らない」「洋風のリビングに合うモダンな和室にしたい」といった悩みも、オーダー製作なら解決できます。
・モダンなデザインへの一新
最近では、従来の和風なイメージを覆すような、スタイリッシュな障子や襖が増えています。例えば、格子の組み方を工夫した幾何学模様の障子や、北欧風のクロス(壁紙)を貼ったおしゃれな戸襖などは、和洋折衷の空間によく馴染みます。インテリアのアクセントとして建具を見直すことで、リフォーム工事のような大掛かりなことをしなくても、部屋の雰囲気を劇的に変えることが可能です。
・長く使える一点物の製作
職人が手作業で作る建具は、修理しながら何十年と使い続けられることを前提に設計されています。動きが悪くなればカンナで削って調整し、紙や引手を交換することで、世代を超えて受け継ぐことができます。大量生産品にはない木の温かみと、使い込むほどに増す味わいは、一点物ならではの価値です。今の住まいに最適な仕様をご提案しますので、ぜひお気軽にご相談ください。
■まとめ

障子と襖は、日本の気候や生活様式に合わせて進化してきた優れた建具です。「採光」と「目隠し」を兼ね備えた障子、「断熱」と「間仕切り」に特化した襖。それぞれの違いと役割を正しく理解することで、より快適で機能的な住まいを作ることができます。
ライフスタイルの変化に合わせて、襖を障子に変えたり、モダンなデザインを取り入れたりするリフォームも効果的です。DIYでの張り替えや交換も可能ですが、長く美しく使いたい場合や、建て付けの調整が必要な場合は、専門的な技術が求められます。
ご自宅の和室にどちらが合うか迷った際や、本格的な新調をご検討の際は、ぜひ実績豊富な建具屋にご相談ください。プロならではの提案で、あなたの暮らしに彩りを添えるお手伝いをいたします。
■障子・襖の製作や和室リフォームは「太建」へご相談ください!

有限会社 太建は、愛知県名古屋市を拠点に、木製建具の製作から施工、メンテナンスまでを一貫して手掛けています。既製品では対応できない特殊な寸法や、「和室をモダンな雰囲気に変えたい」といったこだわりに対し、伝統技術と最新設備を融合させた最適なプランをご提案します。
当社は、今回ご紹介した障子や襖の特性を熟知しており、採光や断熱といった機能面はもちろん、空間の意匠性を高めるデザイン提案に強みを持っています。組子の繊細な技術や、NCルーターを用いたオリジナルデザインの加工など、他社にはない「世界に一つだけの建具」を実現。現地調査から職人が責任を持って対応するため、古い家屋の歪みに合わせた微調整も安心してお任せください。
「破れにくい紙に張り替えたい」「動きの悪い引き戸を直したい」といった小さな修理から、新築・リノベーションのオーダー製作まで幅広く対応しています。お見積りは無料ですので、お電話・メールにてお気軽にお問い合わせください。技術と真心で、あなたの理想の住まいづくりをサポートします。
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