框戸とは?フラッシュ戸との違いを徹底解説!

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皆さんこんにちは。

愛知県名古屋市を拠点に、東海三県を中心に建具や家具の製作から取付けまで一貫して手掛けています有限会社 太建です。


住宅やオフィスの建具選びで、「框戸とフラッシュ戸のどちらを選べば空間に合うのか」「デザインや耐久性の違いは何か」と悩んでいる方もいるでしょう。どちらもよく使われる木製建具ですが、構造や素材、用途によって向き不向きがあり、選び方次第で部屋の印象や使い勝手が大きく変わります。


この記事では、框戸の基本構造や種類、フラッシュ戸との違い、施工事例を交えた活用方法までを詳しく解説します。住宅やオフィスの建具選びを検討している方はもちろん、リフォームを考えている方にもわかりやすく紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。


■框戸とは?



框戸は、住宅やオフィス、店舗などで広く使われる代表的な木製建具の一つです。ドアの枠組み(框)と中板で構成されており、しっかりとした構造で強度とデザイン性を両立できます。ここでは、框戸の基本的な構造や特徴を専門的になりすぎず、建具を検討している方にもわかりやすく解説します。


・框とは

框とは、ドアや障子の外周を囲む太い木の枠を指します。建具全体を支える骨組みのような部分で、上下・左右の框を組み合わせて枠を作り、その中にパネルやガラスをはめ込むことで一枚の建具が完成します。框は見た目にも存在感があり、木目や材質によって印象が大きく変わるため、空間のインテリア性を高める要素としても重要です。


・框戸の特徴

框戸は、構造的に強く長期間の使用でも反りにくい点が大きな特徴です。デザイン面では、木の枠を活かした温かみのある印象を与えられ、和風・洋風どちらの空間にも調和します。ガラスを組み合わせることで光を通すデザインにもでき、閉鎖感を感じさせずに空間を区切ることが可能です。木の素材を活かした建具として、機能性とデザイン性の両方を求める方におすすめのドアです。


■フラッシュ戸と框戸の違い



框戸と並んでよく比較されるのがフラッシュ戸です。どちらも住宅やオフィスなどで広く使われますが、構造やデザイン、使われる場所に明確な違いがあります。それぞれの特徴を理解しておくことで、空間の目的やデザインに合った建具を選びやすくなります。


・構造と製法の違い

フラッシュ戸は、芯材(しんざい)と呼ばれる軽い木材やハニカム構造の中身を両面から合板で挟み込んで作られます。内部が空洞になっているため軽量で扱いやすく、量産性にも優れています。一方、框戸は縦と横の木枠でしっかりと組まれた構造を持ち、木の組み方によって強度を高めています。そのため、框戸の方が構造的に堅牢で、衝撃にも強く、長く使うほどに木の味わいが増すのが特徴です。


・デザイン性と強度の比較

デザイン性の面では、フラッシュ戸がシンプルでフラットな仕上がりになるのに対し、框戸は木枠が見えることで立体感や重厚感が生まれます。木のぬくもりや質感を重視したい場合には框戸が向いており、ナチュラルやクラシックなインテリアに好まれます。また、框戸は枠と中板を別素材にすることができるため、ガラスや格子を組み合わせて明るい空間づくりにも対応できます。強度面では、框戸の方が構造的にしっかりしており、開閉の多いドアや大型の建具にも安心して使用できます。


・用途に合わせた選び方

フラッシュ戸は軽く、コストを抑えやすいことから、トイレやクローゼットなどの日常的な間仕切りに適しています。一方の框戸は、リビングの入口やオフィスの間仕切りなど、デザイン性を求める場所に向いています。木製建具の温かみを活かしたい場合や、空間の印象を高めたい場合には框戸を選ぶとよいでしょう。リフォームでも人気があり、既存のドアを框戸に交換するだけで、部屋全体の雰囲気を大きく変えることができます。


■框戸の種類とデザイン



框戸には、用途やデザイン性に合わせてさまざまな種類があります。木製建具の特徴を生かし、住宅から店舗、オフィスまで幅広く活用されているのが魅力です。ここでは、代表的なタイプやデザイン例を紹介します。


・木製框ドアのタイプ

木製の框ドアは、縦框と横框で作られた枠の中に中板をはめ込む構造が基本です。中板には木材のほか、ポリ合板や突板(つきいた)などの建材が使用されることもあります。タモやナラといった木材を使えば、木目の表情が豊かで高級感のある印象に仕上がります。内装のドアとしてだけでなく、玄関や間仕切りにも利用されることが多く、木製建具の代表格ともいえる存在です。


・框引き戸と開き戸

框戸は、開閉方式によって引き戸タイプと開き戸タイプに分かれます。引き戸の框戸は、開けたときに場所を取らないため、リフォームや限られたスペースでの設置にも適しています。和室と洋室をつなぐ空間や、オフィスの間仕切りとしても活用しやすい形式です。一方、開き戸の框戸は、枠の立体感と扉の厚みを強調できるため、重厚な印象を与えます。デザイン性を重視するリビングや玄関におすすめです。


・ガラス入り框扉の魅力

框戸は、枠の中にガラスを入れることでデザインの幅が広がります。ガラス入りの框扉は、光を通しながらも空間を区切ることができ、明るく開放的な印象を与えます。すりガラスを使えばプライバシーを確保しつつ柔らかな光を取り入れることができ、透明ガラスなら視線を遮らず奥行きを感じさせる効果もあります。キッチンや廊下、オフィスの間仕切りなど、採光を取り入れたい場所で特に人気のあるデザインです。


■太建の施工事例を紹介


参照:施工事例「名古屋市 熱田区 教会」より


名古屋市熱田区にある教会では、元請け会社からの依頼で木製建具の製作と取付を行いました。ポリ合板仕様で仕上げた框戸の小口部分には、タモ材の9mmを使用。木目の温かみを感じさせつつ、耐久性にも優れた仕上がりです。腰板を入れた框戸は、下部に重心があるため安定感があり、落ち着いた印象を与えます。


また、屋根裏に収納された状態で十字架の形に見えるよう設計されており、宗教建築ならではの象徴的なデザインも実現しました。木製建具ならではの柔軟な加工性が、空間の目的に合った意匠を形にしています。


参照:施工事例「名古屋市西区 学園 事務室」より


名古屋市西区の学園事務室では、受付カウンター上部の間仕切りとして木製框戸の引き違いを製作・施工しました。透明ガラスを組み込むことで視線を遮らず、開放感を保ちながら空間を区切る設計です。框部分の木の質感が、オフィスの無機質な雰囲気に温かみを与え、落ち着いた印象を演出します。引き戸形式のため、開閉時にスペースを取らず、実用面でも優れています。


これらの事例のように、框戸は設置場所の環境やデザインテーマに合わせて一つひとつ製作できます。既製品では対応できないサイズやデザインも、職人によるオーダー製作なら柔軟に対応可能です。


木材の選定から建具の構造、ガラスの種類まで、用途に応じた提案を行うことで、空間の機能性と美観を両立させることができます。建具製作の現場では、框戸は単なるドアではなく「空間を形づくる建材」として重要な役割を担っています。


■框戸を選ぶときのポイント



框戸を導入する際は、デザインだけでなく設置場所の用途や建物の雰囲気、メンテナンス性まで考慮することが重要です。木製建具の魅力を最大限に活かすには、素材や仕上げ、製作時の確認事項をしっかり押さえましょう。


框戸の印象を決めるのは木材と仕上げです。タモやナラなどの硬い木は耐久性が高く出入口や間仕切りに最適。スギやヒノキなどの柔らかい木は軽く扱いやすいため室内ドアや収納向きです。仕上げは木の質感を生かす自然塗料や、汚れに強いポリウレタン塗装などから環境に合わせて選びます。框部分や中板、ガラスの組み合わせでも印象が変わるため、デザインと機能の両立を意識しましょう。


オーダー製作では、設置場所の寸法や使用目的を正確に確認することが大切です。引き戸なら開閉スペース、開き戸なら開く方向や金具位置を考慮します。ドアノブや蝶番などの金物もデザインに合わせると統一感が出ます。採光を重視する場合は、すりガラスや透明ガラスなど光の通し方も検討しましょう。事前の打ち合わせが仕上がりの満足度を高めます。


■まとめ



框戸は、縦横の木枠(框)と中板やガラスで構成された木製建具で、住宅やオフィス、店舗など幅広い空間で活用されています。フラッシュ戸に比べて構造がしっかりしており、強度や耐久性が高く、木の質感を活かしたデザイン性も魅力です。


框戸を選ぶ際は、素材や仕上げ、開閉形式、ガラスの種類などを総合的に検討することが重要です。リフォームや新築で導入する場合も、設置場所や用途に応じたオーダー製作を行うことで、長く快適に使える建具になります。木のぬくもりとデザイン性を兼ね備えた框戸は、空間の印象を大きく高める建材としておすすめです。


■框戸や木製建具の相談は「太建」にお任せください!



住宅やオフィスのドア、間仕切りなどの建具は、空間の印象や使い勝手に大きく影響します。框戸やフラッシュ戸の種類、素材、デザイン、開閉方式を間違えると、せっかくの部屋の雰囲気や利便性を損なうこともあります。特に木製建具は素材や構造によって耐久性や見た目が大きく変わるため、適切な選択が重要です。


有限会社 太建は、愛知県名古屋市を拠点に、框戸や木製建具の製作・取付・リフォームを一貫して対応しています。経験豊富な職人が、空間や用途に合わせた最適な建具を提案し、現地調査から仕上げまで丁寧に施工。部分的な調整や小規模な施工も柔軟に対応しています。


框戸や木製建具の選び方に迷っている方、リフォームや新築で最適な建具を知りたい方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。お電話やメールでのご相談を、心よりお待ちしております。


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